2026年東京23区の賃貸市場トレンド完全解説:家賃10万円時代の賢い選び方

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【2026年賃貸市場記事のまとめ(20秒で読める要約)】
2026年の東京23区賃貸市場は、シングル向け物件の平均家賃が10万円を突破したことで「コスト重視の現実的な選択」が主流となり、利便性を維持しつつ賃料を抑えられる「木造アパート」や「築30年超の良質な中古物件」の需要へと大きくシフトしています。

1. 2026年、東京23区の賃貸相場はどう変わったのか?

2025年から2026年にかけて、東京の賃貸市場は歴史的な転換点を迎えました。アットホーム社の調査データが示す通り、東京23区のシングル向きマンション(30㎡以下)の平均募集家賃は、2025年5月に100,634円を記録し、ついに10万円の大台を突破。 2026年現在もその上昇基調は継続しています。

画像引用:at home TIME2026

なぜ家賃は上がり続けているのか?
背景には、主に3つの要因があります。

  • 建築・維持管理コストの深刻な高騰: 資材費に加え、深刻な人手不足による人件費の上昇が、新築・既存物件問わず募集家賃(管理費や修繕積立金にも)影響しています。
  • 都心回帰の加速: 20〜30代の若年層を中心に東京への転入超過が続いており、利便性の高いエリアでの需要が供給を上回り続けています。
  • 住宅ローン金利上昇による賃貸ステイ: マンション購入価格の高騰と金利動向を受け、持ち家を断念した層が賃貸市場に留まっていることも需要を押し上げています。

2. 消費者の選択に変化:注目はマンションから「アパート」へ?

家賃上昇が続く中、消費者の動きに変化が見え始めています。注目すべきは、RC(鉄筋コンクリート)造のマンションではなく、木造・軽量鉄骨造の「アパート」への反響が増加している点です。

物件種別ごとの反響率推移(東京23区)

以下の図表は、2021年を100とした場合の、物件種別ごとの反響指数(注目度)の変化です。

画像引用:at home TIME2026
※アットホームラボ調べ

このデータから分かる通り、マンションの家賃が「手が出にくい水準」まで上がった結果、「駅からの距離や利便性は維持しつつ、構造を妥協して家賃を抑える」という、極めて現実的な選択をする入居者が増えています。

3. 「築古物件」の家賃上昇
築30年超でも家賃が下がらない理由

かつての賃貸市場では、築年数が経過するほど家賃が下がるのが常識でした。しかし、2026年の市場ではその常識が通用しません。

築年帯別平均家賃指数の動向

  • 築5年以内: 設備が最新であることから、高値圏で安定。
  • 築15〜20年: 最も上昇率が高く、新築に近い賃料水準まで引き上げられるケースも。
  • 築30年超: 驚くべきことに、2022年以降一貫して上昇。 割安な物件を求める需要がこの層に集中しています。

画像引用:at home TIME2026

項目2021年頃の常識2026年の新常識
シングル家賃8〜9万円10万円〜
人気構造RC造マンション一択木造アパートも有力候補
築年数判断新しければ良い築古リノベが賢い選択

この「築古シフト」は、単なる妥協ではありません。リノベーション技術の向上や、スマホひとつでインテリアを最適化できる世代の登場により、「外観は古くても、室内が清潔でWi-Fi環境が整っていればOK」という価値観が定着してきている結果と言えます。
「古くても管理が行き届いた物件」を見極める目利きの力も求められています。

4. 専門家の視点
アットホームラボ執行役員 磐前 淳子氏の分析

今回の市場変化について、アットホームラボの磐前氏は、以下のように分析しています。(内容まとめ)

2025年は家賃上昇が加速し、メディアでも頻繁に取り上げられました。特に東京23区のシングル向き物件の家賃上昇は顕著で、10万円の大台を突破しています。一方で、家計への負担を懸念する消費者は、マンションからアパートへ、あるいは築浅から築古へと選択肢を広げています。2026年は、自身の収入と住居費のバランスをこれまで以上にシビアに見極める『現実的な住まい選び』が主流になるでしょう。

この分析が示す通り、2026年は「実利」を取るユーザーが市場を動かしています。

5. 賃貸経営・入居検討における「2026年戦略」

この激変する市場において、私たちはどのようなアクションをとるべきでしょうか。

【オーナー様向け】空室対策のキーワード

  1. 「居住サポート」の充実: 老朽化物件や空室を、シニア向けや特定ニーズに特化した「居住サポート住宅」として再定義する動きが活発です。
  2. 付加価値のピンポイント投資: 全面リフォームは難しくても、高速インターネットの導入や宅配ボックスの設置など、現代の必須設備に絞った投資が成約率を分けます。

【入居検討者向け】賢い物件選び

  • アパート構造を毛嫌いしない: 最新の軽量鉄骨造は遮音性も向上しています。「マンション限定」の検索条件を外すだけで、1〜2万円家賃を抑えられる可能性があります。
  • 「駅徒歩」の基準を緩める: 電動キックボードやシェアサイクルの普及により、徒歩15分圏内まで広げれば、築浅かつ安価な「お宝物件」にめぐり合える可能性も。

6. よくある質問 (FAQ) 10選

Q1. 東京23区で家賃10万円以下のマンションを見つけるのはもう不可能ですか?

A. 不可能ではありません。エリアが限定されるか、築年数がかなり経過している(築30年以上)物件が中心となります。

Q2. なぜアパートの需要がこれほど伸びているのですか?

A. マンション家賃が高騰しすぎたため、同じエリアで1〜2割安く借りられるアパートへ需要が流出しているためです。

Q3. 築30年以上の物件を借りる際の注意点は?

A. 耐震補強の有無と、水回りの更新履歴を確認してください。また、断熱性能が低い場合があるため、光熱費も考慮する必要があります。

Q4. 2026年中に家賃が下がる可能性はありますか?

A. 現時点での建築コストと需要供給バランスを見る限り、大幅な下落は見込みにくい状況です。

Q5. シングル向き物件で人気の設備は何ですか?

A. 変わらず「宅配ボックス」「ネット無料」が上位ですが、2026年は「スマートロック」や「防犯カメラ」などのセキュリティ設備への要望が強まっています。

Q6. 更新料が家賃1ヶ月分かかるのが一般的ですが、これに変化はありますか?

A. 関東圏では依然として1ヶ月分が主流ですが、家賃自体が上がっているため、更新時の負担感は増しています。更新を機に、より固定費を抑えられるアパートへ住み替える層もいます。

Q7. 23区外(多摩地域)や近隣県の相場はどうですか?

A. 23区の上昇を受け、武蔵野市や三鷹市、あるいは神奈川・埼玉の主要駅付近も連動して上昇していますが、23区内よりは広さを確保しやすい傾向にあります。

Q8. 「居住サポート住宅」とは何ですか?

A. 高齢者やシングル親世帯など、賃貸を借りにくいとされる層を支援し、見守りサービスなどを付帯させた賃貸住宅の形態です。

Q10. 今、引っ越しをするのは損ですか?

A. 家賃は上がっていますが、リモートワーク定着などによる「住まいの質の重要性」は高まっています。コストだけでなく、生活の質(QOL)とのバランスで判断すべき時期です。

7. まとめ:変化する市場で「納得できる選択」をするために

東京23区の家賃10万円時代は、もはや一時的な現象ではなく「新常態(ニューノーマル)」となりました。消費者はより賢く、より現実的に物件を選別していく必要がありますね。

2026年の住まい探しのアドバイス

今の市場環境で理想の住まいを見つけるためのポイントは、「条件の優先順位を柔軟に見直すこと」です。

築年数よりも管理状態を見る
古くても清掃が行き届き、設備が更新されている良質な物件を見つけましょう。

・エリアを少し広げてみる
ターミナル駅から数駅離れるだけで、家賃を抑えつつ広さを確保できる場合があります。

アパートという選択肢を入れる
「RC造マンション」という条件を外すだけで、候補物件がグッと広がります。


本記事は、アットホーム株式会社「月刊不動産流通」およびアットホームラボの公開データを参考に作成しました。

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