東京23区で「家賃6万円台」が激減。今の賃貸探しで本当に考えるべきこととは?
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2026年、賃貸市場で大きな話題になっているのが「東京23区で家賃6万円台の駅がほとんど消えた」というニュースです。
実際に、SUUMOジャーナルの記事でも、2025年までは複数あった「家賃相場6万円台」の駅が、2026年はほぼ消滅したと報じられています。
特に新社会人や一人暮らしを始める方にとっては、
- 「手取り20万円台で東京に住めるのか?」
- 「23区で家賃を抑えるのはもう無理?」
- 「どこを妥協すればいいの?」
と不安を感じる内容だったかもしれません。
ただ、ここで大切なのは、“数字だけを見て焦らないこと”です。
今回は、SUUMOの調査データと市場実態、さらに不動産実務の視点も踏まえながら、今の東京賃貸市場を分かりやすく整理していきます。
東京23区の家賃は実際に上がっている
まず結論から言うと、東京23区の賃貸相場は、ここ数年で確実に上昇しています。
これは感覚論ではなく、公的統計とも一致しています。
総務省の「小売物価統計調査」や、国土交通省の住宅市場関連データでも、東京圏の賃貸住宅の家賃は上昇傾向にあります。
背景には、
- 建築資材価格の高騰
- 新築コスト上昇
- 都心回帰
- 単身世帯の増加
- 外国人需要の回復
などがあります。
つまり、「最近家賃高くない?」という感覚は、多くの人が実際に感じている“事実”です。
2026年版「家賃が安い駅ランキング」の実態
SUUMOジャーナルの調査では、東京23区内のシングル向け賃貸物件を対象に、「家賃相場が安い駅ランキング」が発表されています。
2026年の上位は以下でした。
| 順位 | 駅名 | 家賃相場 |
|---|---|---|
| 1位 | 江戸川駅 | 6.9万円 |
| 2位 | 上井草駅 | 7.0万円 |
| 3位 | 堀切菖蒲園駅 | 7.15万円 |
2025年までは、家賃6万円台の駅が10駅以上ありました。
しかし2026年は、6万円台に収まったのが江戸川駅のみ。
これが「6万円台の駅が激減した」と話題になった理由です。
ただし「相場=最安値」ではない
ここは非常に重要です。
今回のSUUMOデータは、あくまで“中央値ベースの家賃相場”です。
つまり、
「7万円未満の物件が存在しない」
という意味ではありません。
実際には、
- 築年数が古い
- 木造アパート
- 駅徒歩15〜20分
- 定期借家
- コンパクト物件
などの条件で探せば、今でも23区内に5万円台〜6万円台の物件は存在します。
不動産ポータルサイトでは、比較的新しい物件や、設備が整った物件が目立ちやすいため、相場が高く見えやすい側面もあります。
つまり、
「23区内で6万円は不可能」
ではなく、
「条件をかなり選ぶ必要がある」
というのが実態に近いです。
「家賃は手取りの30%」は本当に正解?
賃貸探しでよく言われるのが、
家賃は手取りの3割まで
という考え方です。
例えば、手取り20万円なら家賃6万円前後。
もちろん、これはひとつの目安としては合理的です。
ただ、現代では少し事情も変わっています。
例えば、
- リモートワーク中心
- 外食が少ない
- 車を持たない
- 趣味にお金を使わない
- 副業収入がある
など、人によって支出構造がかなり違います。
そのため、
「家賃7.5万円でも問題ない人」
もいれば、
「6万円でも厳しい人」
もいます。
つまり、家賃は“固定ルール”ではなく、ライフスタイル全体で考えるべき時代になっています。
今後の賃貸探しで重要になる「優先順位」
これから東京で賃貸探しをする場合、特に重要なのは「何を優先するか」です。
1. エリアにこだわりすぎない
「絶対23区内」
「山手線沿線」
「急行停車駅」
この条件に縛られると、家賃は一気に上がります。
一方で、
- 千葉方面
- 埼玉方面
- 都下エリア
まで視野を広げると、家賃と広さのバランスが大きく改善します。
実際、「東京駅まで30分圏内」で探すと、かなり選択肢は増えます。
“住所ブランド”より、“生活の快適さ”を優先する人は増えています。
2. 「築浅信仰」を見直す
最近は築浅人気が非常に強いです。
ただ、築20〜30年でも、
- リフォーム済み
- 管理状態良好
- 鉄筋コンクリート造
なら、十分快適なケースも多いです。
むしろ、築浅にこだわることで、
- 部屋が狭くなる
- 家賃が高くなる
- 初期費用が高騰する
ケースもあります。
築年数だけで判断しないことは、かなり重要です。
3. 「駅徒歩○分」を柔軟に考える
駅徒歩5分以内は当然人気です。
ただ、徒歩10〜15分まで広げるだけで、家賃が1万円近く変わることもあります。
特に最近は、
- 自転車利用
- シェアサイクル
- バス活用
が一般化しているため、「徒歩だけ」で考えない人も増えています。
賃貸市場は今後もしばらく厳しい可能性が高い
現状を見る限り、東京の賃貸相場は急激に下がる可能性は高くありません。
理由はシンプルで、
- 建築費が高い
- 人口集中が続いている
- 新築供給が限られている
ためです。
特に都心部では、今後も一定の家賃上昇圧力が続く可能性があります。
だからこそ重要なのは、
「昔の相場感覚で探さないこと」
です。
2020年前後の感覚で、
「駅近・築浅・バストイレ別で6万円」
を探すと、かなり苦戦する可能性があります。
これからの賃貸探しは「条件整理」が最重要
最後に、今の賃貸探しで一番大切なのは、
「全部を満たそうとしないこと」
です。
- 駅近
- 築浅
- 広い
- 安い
- 都心
- 独立洗面台
- オートロック
これを全部求めると、当然家賃は高くなります。
逆に、
- 何を妥協できるか
- 何を最優先するか
を整理できる人ほど、満足度の高い部屋探しができています。
今後は特に、
「家賃だけを見る時代」
から、
「トータル生活コストで考える時代」
に変わっていくかもしれません。
東京での賃貸探しは確かに難しくなっています。
ただ、視点を少し変えるだけで、選択肢はまだ十分にあります。
焦って決めるよりも、まずは自分の生活スタイルと優先順位を整理すること。
それが、後悔しない部屋探しの第一歩になるはずです。



