賃貸と購入はどっちが得?FP視点の「後悔しない4つの判断軸」
「家賃を払い続けるのはもったいない」「でも、住宅ローンを組むのも怖い」——賃貸か購入かは、住まい選びで最も多いご相談のひとつです。
ネットで検索すると「購入が得」「賃貸が得」どちらの記事も見つかって、余計に迷ってしまった方も多いのではないでしょうか。この記事では、ファイナンシャルプランナー(FP)と宅建士の視点から、損得の一般論ではなく「自分の場合」の答えを出すための判断軸をお伝えします。
この記事の結論
- ✅ 「どっちが得か」に万人共通の正解はない。前提(住む年数・金利・家賃・売れる家か)で結論が変わる
- ✅ 判断軸は4つ:家賃の割合/出口戦略/団信/生涯の住居費
- ✅ 迷ったら、自分の家計でライフプランをシミュレーションして数字で確かめるのが近道
順番に解説します。
「賃貸vs購入」論争に一般論の正解がない理由
賃貸と購入の損得比較は、置く前提によって結論がひっくり返ります。
- 何年住むか:短期間で住み替えるなら購入の諸費用が重くなり、長く住むほど購入が有利になりやすい
- 金利と家賃:どちらも将来変わる可能性があり、試算の前提次第で結果が変わる
- 維持費:購入には管理費・修繕・税金・保険が、賃貸には更新料や将来の家賃上昇の可能性がある
- その家が売れるか:同じ「購入」でも、売却しやすい家とそうでない家では意味がまったく違う
つまり、「賃貸と購入どっちが得?」という問いは、「あなたの前提ではどうか」を確かめて初めて答えが出る問いなのです。
そのうえで、判断の入口として使える「4つの軸」を紹介します。
FP視点の4つの判断軸
軸①|家賃が手取りの25%を超えたら、考えるタイミング
家賃が手取り収入の25%を超えているなら、その支出を「消費」で終わらせるか「資産」に変えるかを考え始めるタイミングです。たとえば月15万円の家賃なら、同じ金額をどう使うのが将来の自分と家族を助けるのか——一度立ち止まって考える価値があります。
※25%はあくまで目安です。世帯収入や教育費の状況によって適正ラインは変わります。
軸②|「売れる家」かどうか(出口戦略)
「持ち家は資産」と言えるのは、売却して現金化できる家に限られます。将来売れる立地・条件かを無視して購入するのは、大きなリスクを抱えることになりかねません。買う前に「手放すとき」まで考えておく——これが出口戦略です。
軸③|団信(団体信用生命保険)という購入側の仕組み
住宅ローンを組むと、多くの場合、団信に加入します。万一のことがあった場合にローン残債が保障され、家族の住居費負担がなくなる仕組みで、実質的に大きな保障として働きます。購入を検討するなら、今加入している生命保険と役割が重複しないか、見直しの余地もあわせて確認したいポイントです。
※保障内容は加入する団信のプランによって異なります。
軸④|住居費は「生涯年収の30%以内」を目安に
住宅で後悔しないために大切なのは、「いくら借りられるか」ではなく「いくらなら人生を楽しみながら払えるか」です。生涯の住居費(賃貸なら家賃の総額、購入ならローン+維持費)を生涯年収の30%程度に収めることをひとつの目安にすると、教育費や老後資金とのバランスが取りやすくなります。
▶ 動画でも解説しています(約1分)
※文章で読みたい方はこのまま読み進めてください。
「今は買わない」も立派な判断です
正直にお伝えすると、4つの軸で考えた結果、「今は賃貸を続ける方が合っている」という結論になる方もいます。
金利の動向が気になる時期に無理をして買うより、広めの賃貸で家族の変化に備えるという考え方もあります。大切なのは「買うこと」ではなく、自分の家計と暮らしに合った選択を、根拠を持ってすることです。
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「自分の場合」の答えを出す方法|ライフプランシミュレーション
ここまでの4つの軸は、あくまで判断の入口です。最終的な答えを出すには、自分の家計の数字で確かめるしかありません。
ライフプランシミュレーションでは、次のようなことを数字で見える化します。
- 今の収入・支出で、無理なく払える住居費はいくらまでか
- 教育費・老後資金まで含めたとき、購入した場合と賃貸を続けた場合で家計がどう変わるか
- 住宅ローンを組むなら、いくらまでなら家計が破綻しないか(借りられる額ではなく、返せる額)
実際にシミュレーションをすると、「思ったより買える」という方も、「今は待った方がいい」という方もいます。どちらの結果でも、数字で確認できたこと自体が、その後の家探しの確かな軸になります。
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まとめ|損得の一般論より、「自分の数字」で決める
- 賃貸vs購入に万人共通の正解はない。前提で結論が変わる
- 判断軸は4つ:家賃25%/売れる家か/団信/生涯住居費30%
- 「今は買わない」も根拠があれば良い判断
- 最後は自分の家計の数字で確かめる——それがいちばんの近道
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※本記事は2026年7月時点の情報に基づいています。金利・税制・保険(団信含む)に関する内容は一般的な情報提供であり、個別の条件により異なります。「25%」「30%」等の数値はFP実務で用いられる目安であり、結果を保証するものではありません。実際の判断にあたっては最新情報をご確認のうえ、専門家や当社までご相談ください。



